n8nのVPSの選び方|扱うデータ量別にメモリを実測して2GB・4GBを比較

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n8n は、起動しただけなら約400MiB で動く軽いアプリです。ただ、n8n の公式ドキュメントは「1つのノードが扱うデータの量に制限はない」と書いており、ワークフローしだいでメモリは大きく増えます。

そこで、1回の実行で扱うデータの量を変えながら、メモリがどこまで増えるかを実測しました。その結果をもとに、VPS のプランを選びます。

結論:ふだん使いは 2GB、大量のデータを扱うなら 4GB

  • 2GB のプランなら、通知や連携など、1回に数千件程度までのワークフローに十分です。
  • 1回の実行で数万件以上を扱うなら 4GB を選んでください。5万件で約1.0GiB、10万件で約1.5GiB まで増えました。
  • 1GB のプランは、起動直後の使用量だけを見れば収まります。ただ、余裕は小さく、データの量が増えると足りなくなります。

実測1:何もしていないとき

n8n 2.44.5 と Caddy のメモリ使用量(初期設定の直後、アイドル時)合計 396 MiB。半分以上の余裕が残るのは 1GB のプランからです。OS や Docker 自体が使う分は含みません。
n8n 本体: 376 MiBリバースプロキシ(Caddy): 20 MiB1GB 余裕61%合計 396 MiB
  • n8n 本体376 MiB
  • リバースプロキシ(Caddy)20 MiB
コンテナ別の内訳を表で見る
グループコンテナメモリ
n8n 本体n8n376 MiB
リバースプロキシ(Caddy)caddy20 MiB

測定日 。macOS 上の Docker(OrbStack、arm64、割り当て 16GB)。docker stats で5回(60秒間隔)取得した中央値。このサイトの構成(n8n は既定の SQLite、前段に Caddy)で起動し、オーナーアカウントを作成してから10分待って測定。

n8n と、HTTPS 公開に使う Caddy を合わせた値です。構築の手順は n8n を Docker でセルフホストする手順で解説しています。

実測2:1回の実行で扱うアイテム数を増やしたとき

Webhook で起動し、Code ノードで指定した数のアイテム(1件あたり約1KBの文字列)を作り、次のノードで件数を数えるだけのワークフローを使いました。

n8n 2.44.5 で1回の実行に流すアイテム数と、メモリのピーク
1回に流したアイテム数実行前実行中のピーク処理時間
1,000件365 MiB377 MiB0.1秒
10,000件405 MiB470 MiB0.3秒
50,000件511 MiB1.02 GiB0.8秒
100,000件546 MiB1.47 GiB1.5秒

測定日 。macOS 上の Docker(OrbStack、arm64、割り当て 16GB)。Webhook で起動し、Code ノードで1件あたり約1KBの文字列を持つアイテムを指定の数だけ生成し、次の Code ノードで件数を数えるワークフローを使用。実行の前後をコンテナの cgroup から0.1秒間隔で読み、docker stats と同じ基準(キャッシュの一部を除く)でピークを取得。アイテム数ごとに3回測った中央値。実行データは既定どおり SQLite に保存。

  • 1万件までは、大きくは増えません。 1万件でも、実行前より約65MiB 多い程度でした。
  • 5万件を超えると急に増えます。 5万件のデータは文字列だけなら約50MB ですが、ピークは1GiB を超えました。n8n はノードごとに実行データを持ち、実行結果をデータベースにも保存するため、元のデータの何倍ものメモリを使うと考えられます。
  • 大きな実行を重ねると、実行前の値も上がっていきます。 表の「実行前」の列のとおり、件数の多い実行を繰り返すたびに、次の実行を始める時点の使用量が増えていました。メモリは実行が終わってもすぐには解放されないため、ピークだけでなく、この上乗せ分も見込んでおく必要があります。

この測定の限界

使ったのは、ノード3つの単純なワークフローです。実際には、HTTP Request で大きな応答を受け取る、画像や PDF などのファイルを扱う、複数のワークフローが同時に動く、といった条件でメモリの使い方が変わります。表の値は「データの量に応じて、これくらい増える」という目安としてお使いください。

メモリを増やさずに済ませる方法

n8n の公式ドキュメントは、メモリ不足への対策として次の方法を挙げています。プランを上げる前に試す価値があります。

  • データを小分けにする。 たとえば1回に1万件ではなく、200件ずつ処理する。
  • サブワークフローに分ける。 Loop Over Items で小分けにし、Execute Workflow でサブワークフローを呼ぶと、処理中の分だけがメモリに載ります。
  • Code ノードをなるべく使わない。 公式は、Code ノードがメモリを多く使うノードだと説明しています。
  • 大量のデータを手動実行しない。 手動実行では、画面に表示するためにデータの複製が作られます。

2GB のプランの比較

メモリ 2GB のプランの比較(税込み、1ヶ月契約の安い順)
サービスとプラン1ヶ月契約最長契約の月額ファイアウォール新規申込
KAGOYA CLOUD VPS2GB、2コア、NVMe SSD 200GB770円715円12ヶ月(年額)初期状態は全許可セキュリティグループ停止中
WebARENA Indigo2GB、2コア、SSD 40GB814円814円なし(時間課金のみ)未確認セキュリティグループ停止中
シンVPS大容量メモリ 2GB、2コア、NVMe SSD 50GB1,040円950円36ヶ月未確認パケットフィルター受付中
ConoHa VPS2GB、3コア、SSD 100GB1,259円初回 1,007円903円36ヶ月初回 677円初期状態で拒否セキュリティグループ受付中
ABLENET VPSL1、2コア、SSD 40GB1,476円初回 1,234円1,130円12ヶ月(年払い)初回 968円記載なし受付中
さくらのVPS2G、3コア、SSD 100GB1,738円1,594円12ヶ月一部だけ制限パケットフィルター一部のみ受付
XServer VPS2GB、3コア、NVMe SSD 50GB受付停止の告知(7月14日)のあと、再開の告知が見当たらない1,980円1,265円36ヶ月初期状態で拒否パケットフィルター受付中

に各社の公式ページで確認した価格です。1ヶ月契約は更新時の価格で、時間課金・日額課金しかない会社は月額の上限を載せています(ConoHa VPS は一括前払いの1ヶ月の価格で、時間課金はこれより上限が高くなります)。最長契約の月額は、最も長い契約期間の料金を1ヶ月あたりに換算した額です。ファイアウォールは、VPS の管理画面で設定できるものの初期状態です。申込の受付状況は変わりやすいため、契約の前に公式ページで確かめてください。

  • ConoHa VPS: 初回の価格は 2026年10月29日までのキャンペーン価格で、申し込み時だけ適用されます
  • ABLENET VPS: 初回の価格は「契約時特別価格」で、最初の支払いだけに適用されます(期限の記載なし)
  • 管理画面のファイアウォールが初期状態で閉じていると公式情報で確認できた会社のうち、10月23日時点で 2GB を申し込めるのは ConoHa VPS です。n8n を入れる公式の仕組みもあります。XServer VPS の 2GB は、7月に受付停止が告知されたあと、再開の告知が見当たりません。
  • 1ヶ月契約で比べるなら シンVPS の 2GB が安く、n8n のアプリイメージ(2GB 以上のプランで利用可能)もあります。ただし、長期契約では ConoHa VPS のほうが安く、CPU とストレージも ConoHa VPS のほうが多めです。管理画面のパケットフィルターの初期状態は、公式ページでは確認できませんでした。契約したら最初に設定を確かめてください。

4GB のプランの比較

メモリ 4GB のプランの比較(税込み、1ヶ月契約の安い順)
サービスとプラン1ヶ月契約最長契約の月額ファイアウォール新規申込
WebARENA Indigo4GB、4コア、SSD 80GB1,630円1,630円なし(時間課金のみ)未確認セキュリティグループ停止中
KAGOYA CLOUD VPS4GB、4コア、NVMe SSD 600GB1,760円1,617円12ヶ月(年額)初期状態は全許可セキュリティグループ停止中
シンVPS大容量メモリ 4GB、3コア、NVMe SSD 50GB1,800円1,350円36ヶ月未確認パケットフィルター受付中
ABLENET VPSL2、3コア、SSD 80GB2,167円1,706円12ヶ月(年払い)初回 1,536円記載なし受付中
ConoHa VPS4GB、4コア、SSD 100GB2,189円初回 1,752円1,691円36ヶ月初回 1,285円初期状態で拒否セキュリティグループ受付中
XServer VPS4GB、4コア、NVMe SSD 150GB2,640円2,035円36ヶ月初期状態で拒否パケットフィルター受付中
さくらのVPS4G、4コア、SSD 200GB3,520円3,227円12ヶ月一部だけ制限パケットフィルター一部のみ受付

に各社の公式ページで確認した価格です。1ヶ月契約は更新時の価格で、時間課金・日額課金しかない会社は月額の上限を載せています(ConoHa VPS は一括前払いの1ヶ月の価格で、時間課金はこれより上限が高くなります)。最長契約の月額は、最も長い契約期間の料金を1ヶ月あたりに換算した額です。ファイアウォールは、VPS の管理画面で設定できるものの初期状態です。申込の受付状況は変わりやすいため、契約の前に公式ページで確かめてください。

  • ABLENET VPS: 初回の価格は「契約時特別価格」で、最初の支払いだけに適用されます(期限の記載なし)
  • ConoHa VPS: 初回の価格は 2026年10月29日までのキャンペーン価格で、申し込み時だけ適用されます

大量のデータを扱う場合や、将来 Dify なども同じサーバーで動かしたい場合は 4GB にしておくと、移行の手間が省けます。4GB の選び方は Dify の VPS の選び方で詳しく比べています。各社のファイアウォールや申込状況は、セルフホスト用 VPS の選び方にまとめています。

まとめ

  • n8n のメモリは、何もしていなければ約400MiB。1回の実行で扱うデータの量に応じて増える。
  • ふだん使いは 2GB、1回に数万件以上を扱うなら 4GB。
  • プランを上げる前に、データの小分けやサブワークフローへの分割を試す。

出典

  1. Memory-related errors(n8n 公式ドキュメント)(に確認)
  2. OS・アプリイメージ一覧(シンVPS 公式)(に確認)